アイリストとネイリストは、どちらも若い女性に人気の高い職種です。専門学校や通信で勉強して目指す人や、美容師からキャリアチェンジする人もいます。しかし実際に働くなら、アイリストとネイリストのどちらがよいか、迷う人も多いのではないでしょうか。以下では、それぞれの仕事内容や求められるスキルなどの違いを解説します。
アイリストとネイリストはどう違うの?
アイリストは美しい目元をつくる専門家であり、ネイリストは爪を美しく整える専門家です。施術するパーツが異なることが、最大の違いといえます。ここではアイリストとネイリストの違いを、仕事内容や働き方、給料などのポイントからみていきましょう。
アイリストの場合
アイリストは美しい目元をつくるプロとして、まつ毛エクステやまつ毛パーマといった施術を行います。目元は大きさや形、二重幅など個人差が大きい部分です。そのため、お客さんの理想のイメージになるよう、まつ毛の量やつけ方などを細かく変える必要があります。
キャリアアップの観点では、アイリストは、美容職のなかでもスピード感があるのが特徴です。研修期間は3か月程度で、店長などへの昇進が2年程度で実現することもあります。
初任給は18万円~20万円程度、平均月収は28万円程度が相場で、ネイリストと比較しても高い傾向にあります。
またアイリストは、不規則で長時間勤務が多い美容業界のなかでも、比較的給料や休日などが充実した求人が目立つのが特徴です。
ネイリストの場合
ネイリストは爪を美しく整えるプロとして、ネイルケアやネイルアートなどで指先を美しく見せます。ネイルデザインは、テンプレートをもとにお客さんの好みに合わせて細部のデザインを変えていきます。
施術中にお客さんと談笑する機会も多く、ネイリストとの会話を楽しむ人もおり、サービス業としての側面も強いのがネイリストの特徴です。
美容師のように下積み期間があることから、キャリアアップには時間がかかると考えた方がよいでしょう。
しかしスキルや経験を身につけ、リピーターを獲得したり、独立したりすることで収入アップも望めます。初任給は15万円程度、平均月収は24万円程度が相場で、アイリストやほかの美容職と比較して、低い傾向にあります。
それぞれ求められる資格やスキル
アイリストとネイリストの資格の違いは、美容師免許が必要であるかどうかです。アイリストは美容師免許が必須ですが、ネイリストは必須の資格がありません。
また、それぞれの仕事内容の違いから、求められるスキルも異なります。ここでは、アイリストとネイリストに求められる資格やスキルについて解説します。
アイリストの場合
アイリストになるには、美容師免許が必要です。美容師免許を取得するには、厚生労働省の認定を受けた専門学校などで授業を受け、国家試験に合格しなければなりません。
また関連する民間資格もあり、スキルやモチベーションアップのために取得するのがよいでしょう。
「アイデザイナー技能検定試験」は知名度も高く、取得を目指す人が多い資格です。アイリストに求められるスキルとして、お客さんに合う目元のデザインを提案するための提案力や、説明力が挙げられます。
また目元美容のトレンドは、メイクやモデルの影響で、目まぐるしく変化します。そのため美容へのアンテナが高く、常に最先端のメイクやケアのテクニックを追究する姿勢が大切です。
ネイリストの場合
ネイリストを目指すうえで、特別な資格は必要ありません。養成学校などで学んだあとに就職する人が多いですが、未経験からアルバイトやアシスタントとして、ネイルサロンで働き始める人もいます。しかし施術には、ネイルに関する知識や技術などが不可欠になるため、資格を取得するのがよいでしょう。
「JNECネイリスト技能検定」は、日本で最も歴史と知名度のある試験です。難易度の低い順に3級~1級の3段階に分かれており、ネイルサロンで働くには、2級以上が推奨されています。
ほかにもさまざまな民間資格があるため、自分に必要なスキルを考えて取得するのもおすすめです。
また、ネイリストは施術中にお客さんと会話する機会が多いため、アイリストよりもコミュニケーション力が求められます。お客さんの好みを理解し、ネイルデザインを細やかに変えるデザイン力も必要です。
結局、どちらがおすすめ?
アイリストとネイリストは、どちらも地道にコツコツと細かな作業ができる人が向いています。
また、お客さんの悩みやニーズを引き出すカウンセリング力も大切です。仕事で重視するポイントは人により異なり、収入や業務の負担だけで仕事を比較できません。長く仕事を続けるには、アイリストやネイリストの仕事が「好き」という気持ちを大切にしましょう。
とくに早くキャリアアップしたいという上昇志向が強い人や、ライフワークバランスを重視したい人は、アイリストが合っているといえるでしょう。
両方取得する人も増えている
必ずアイリストか、ネイリストのどちらかを選ぶ必要はありません。最近のサロンでは、アイリストとネイリストの両方の施術者として勤務する人もいます。
目元と指先のトータルビューティーを提供でき、お客さんの満足度もより向上できます。両方の資格をもつ最大のメリットは、大幅な収入アップです。高収入を得られることで、自信につながりモチベーションも上がるでしょう。
まとめ
アイリストは上昇志向の強い人や、ライフワークバランスを重視したい人にはおすすめしやすい職種です。しかし仕事選びの軸は、人により異なります。長く続けるために大切なのは、仕事が「好き」であるかどうかです。アイリストとネイリストは仕事内容だけでなく、求められるスキルや資格も異なります。共通するのは、細かな作業への耐性やカウンセリング力です。さらにアイリストは提案力や論理的な説明が必要であり、ネイリストはコミュニケーション力がより重視されます。今回のアイリストとネイリストの違いを参考に、それぞれの求人もチェックしてみてください。
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