アイリストは近年人気がある職業です。利用客に施術をする前にはある程度の研修が必要ですが、どのくらいの期間で、どんなことをするのかについて、アイリストになりたいと考えている人にとっては気になるポイントでしょう。そこで本記事では、アイリストとしてデビューする前の研修期間の長さや研修なかに学ぶ内容、給与について解説します。
アイリストとしてデビューするのに必要な時間とは
アイリストとしてデビューするために必要な時間は、あらかじめ美容師の免許を取得しているかどうかで大きく変わります。
美容師免許を取得していない場合
美容師免許を取得していない場合は、アイリストとしての研修をする前に、美容師免許を取得しなければなりません。そのため、2年ほどかかります。
かつて昔では、美容師免許が必須ではありませんでしたが、まつ毛エクステンションに使う接着剤が施術なかに目に入ってしまい、目が痛くなったり、腫れてしまったりというトラブルが多発したため、アイリストの仕事をするために取得が必須となりました。
美容師免許を取るには、美容師養成施設か美容専門学校に2年以上通い、卒業後に美容師の国家試験に合格する必要があります。一部の学校では、夜間課程や通信教育制度もあります。ただし、通信課程の場合は、3年以上かかるので注意しましょう。
試験は筆記試験と実技試験で、一回の試験で両方とも合格しなければなりません。年に2回の実施です。近年では、アイリストの養成をメインにうたっている美容専門学校もあるため、アイリストを目指す方はそうした学校を選択してもよいでしょう。
学校を卒業し、試験も合格すれば、サロンでの研修を行うだけです。
美容師免許を取得している場合
すでに美容師免許を取得している人であれば、サロンでの研修を受けてデビューを目指します。研修期間はサロンごとにバラバラですが、目安は1~3か月ほどです。長いところでも半年ほどかかります。
研修終了の仕方についてもさまざまで、期間のみ設定されているところもあれば、ノルマのモデル人数をこなすまでというところ、サロンの責任者による技術チェックに合格したら終了というところもあります。
また、アイリストの仕事に慣れるスピードは個人差があるため、同じサロン内でも、人によって研修の長さが異なることもあります。そのため、研修期間の長さにあまりとらわれることなく、基礎をしっかりと身に着けられることを意識して取り組みましょう。
研修期間なかにどんなことを学ぶのか
サロンでの研修期間なかにはどんなことを勉強するのか、紹介します。
まつ毛や皮膚などの知識
アイリストの研修は、ほとんどの場合、知識面の勉強から始まります。まつ毛の生え変わりの周期、目の病気、目のまわりに関する医学的な知識や、道具の使い方、接着剤の成分、さまざまなリスクなど、アイリストになるうえで必要な基礎知識を学びます。
施術のやり方の実践
始めのうちは、マネキンを使った練習からはじめます。まつ毛を1本ずつピンセットで取り、ほかの毛や肌につかないように装着していく練習をします。基本ができるようになったら、実際に人のまつ毛にエクステを装着する研修です。
研修生同士や、モデル相手に施術します。サロンによって違いますが、100人の施術を研修のノルマと設定しているところが多く、なかには、研修では10~50人ほどを相手にして、デビューした後で実践を積みつつ学んでいくというところもあります。
接客業務や日常業務の習得
技術面以外にも、アイリストになるうえで必要なことは多くあります。受付での仕事や、予約の管理方法などの事務作業、電話応対、接客時のマナー、施術前の利用客へのカウンセリングの仕方などを学んでいきます。
最終テストを受ける
座学や実技の研修が終了すると、サロンの責任者などによるテストを受け、合格すれば晴れてデビューとなります。
研修期間中の給与・待遇について
アイリストは、未経験者であっても、研修期間中から給与が発生するのが一般的です。しかし、研修なかに支払われる金額は働くサロンによって異なります。なかには研修期間中も、終了後も給与が変わらないというサロンもありますが、基本給よりも少ないサロンがほとんどです。
経験者か未経験者で違ってくる場合もあります。またアイリストには民間資格もあり、「安全技術師」「認定機構」「アイデザイナー技能検定試験」などを受験した人は、研修が短縮されるほか、給料があがるところもあります。求人票に記載してあるか、わからなければ事前に聞いておくとよいでしょう。
まとめ
アイリストになるためには、サロンに入ってからも1~3か月ほどの研修期間があります。その前に、美容師免許を取得していない場合であれば、美容学校で学び、国家試験に合格する必要がありますが、美容師と比べて、アイリストは研修期間が短めで、就職後には、早めのデビューが可能です。まつ毛エクステが流行っていることで、アイリスト不足は深刻化しています。そのため需要は高く、即戦力として活躍ができる、やりがいのある職業でしょう。
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