女性に人気の美容業界のなかでも、近年話題なのがアイリストの仕事です。アイリストとは、まつ毛パーマやまつ毛エクステの施術を行うプロのことです。
目元の印象を華やかにするだけでなく、メイクの手間を省けるため、利用者から人気を集めています。そもそも、まつ毛エクステが日本に広く普及したのは、2000年頃といわれており、まだ歴史の浅い施術です。
今回はアイリストになるために、必要な資格について詳しく紹介します。
アイリストになるために必要な資格
アイリストを目指すためには、必要な資格と、取得すべき検定試験があります。それぞれ詳しく解説します。
美容師免許
まつ毛パーマやまつ毛エクステの施術を行うアイリストになるためには、美容師免許が必要です。仕事内容は重なる部分もありますが、理容師免許ではアイリストの仕事は行えないため、注意が必要です。
まつ毛エクステの施術が国内で行われ始めた当初、とくに資格は必要ではなく、誰でも施術が可能でした。しかし、まつ毛エクステが広く普及するとともに、まつ毛エクステによるトラブルが多発したため、2008年以降は美容師免許が必ず必要となりました。
既に美容師免許を取得しているという方は、未経験からでもアイリストとしてサロンでの勤務や施術が可能です。もちろん、美容師からアイリストへの転職も可能となっています。
JEA技能検定試験
アイリストになるためには美容師免許は必須条件ですが、さらにプロのアイリストとして活躍するためには、検定試験を受けるのがおすすめです。
美容師免許はあくまでヘアカットやヘアカラーといった、ヘアデザインに関する知識や技術の習得をメインとしているからです。
日本アイリスト協会が主催するJEA技能検定試験は、アイリストとしての知識や技術を評価するものです。とくに衛生面や安全性を重視しており、試験の合格者は顔写真入りのライセンスカードを受け取れます。
JEA技能検定試験は、レベルに合わせてベーシック、スタンダード、プロフェッショナルの3段階で構成されています。
ベーシックライセンスは、まつ毛エクステンションの基礎知識が問われるのに対し、スタンダードライセンスは、プロとしてサロンで働くうえで必要な専門知識や技術が問われます。
さらに、上級のプロフェッショナルライセンスは、トップレベルのアイリストとして必要とされる知識やデザインアレンジ技術が必要です。
プロアイリスト検定
プロアイリスト検定とは、日本まつげエクステ協会が実施する検定試験です。検定委員会は、現役の講師陣によって運営されています。
安全衛生はもちろん、繊細で美しい施術を行う技術力を重視しています。検定委員会では、新しく生まれる技術を随時検証しており、アイリストのレベル向上を目指しています。
試験の種類は、1級~3級、さらに認定講師の4種類に分かれています。プロアイリスト検定3級では基礎知識や技術が問われます。2級や1級は、アイリストとしての技術の質が問われ、難易度が高くなります。
美容師免許を取るには
アイリストになるためには、まず美容師免許の取得が欠かせません。まつ毛エクステが国内に広まった頃は、とくに資格は必要ありませんでしたが、施術後のトラブルが多発しているとして問題視されていました。
なかには医療機関への診療が必要となるケースもあり、アイリストには安全な技術の提供と、正しい知識の習得が求められるようになりました。
美容師国家試験を受験するためには、美容専門学校に入学し、2年以上の昼間課程、もしくは3年以上の通信課程を修了する必要があります。一度取得した免許は、特別な事情がない限り一生有効です。
昼間課程では、週に3日~5日通学して授業を受けます。日数は学校によって異なりますが、授業は朝から夕方まで行われます。
一方、通信課程では、既定の期間に登校し、スクーリングと呼ばれる授業を受けます。スクーリングのない期間は、自宅でテキスト学習を行います。
登校する期間は、1~2か月に1回や夏と冬の年2回それぞれ1週間ずつなど、学校ごとに異なります。自身のライフスタイルに合わせて、通いやすい学校を選択するのがおすすめです。
昼間課程と通信課程とでは、美容師免許を取得するまでに掛かる期間として1年の差があります。しかしながら、現在仕事をしていたり、家事や育児をしていたりする方の場合は、通学が困難になることもあります。
無理なく、美容師免許を取得できる方法を選択するのがおすすめです。
アイリスト専門学校で学ぼう
美容師免許を既に取得している方は、アイリストに特化した専門学校に通うことで、まつ毛エクステやまつ毛パーマに関する専門的な知識と技術を習得できます。
美容師育成に特化した専門学校では、ヘアデザインやメイクを中心とした授業をメインとしているため、まつ毛エクステについて学ぶことは困難です。
また、美容師免許を取得している方は、サロンに就職できますが、研修体制が整っていないサロンの場合は、実用的な技術の習得ができずに苦労する場合もあります。アイリストに特化した学校で技術を磨くことで、プロアイリストとして活躍できます。
アイリストを養成する専門学校は、修業年限やコース、課程が学校によって異なるため、自分に合った学校選びが重要です。学校によっては、就職や転職に有利となることもあります。
通信講座でも学べる
アイリストとしての専門知識や技術を学ぶ方法は、学校に通う以外にもあります。通信講座を活用することで、ライフスタイルに合わせて学習できます。
スクールに通う場合、時間割が決まっており、教室で授業を受ける必要があります。一方、通信講座の場合は、インターネット環境があれば、自分のライフスタイルを中心として学習を進められます。
通信講座は、仕事や子育てをしながら、無理なく自分のペースで学習できるのが特長です。また、美容業界は日々新しい技術が生まれ、進化を続けています。美容業界を一時的に離れている方や転職を希望している方にとっても、最新情報を学べるとして注目を集めています。
さらに、通信講座は通学よりも学費が掛からないケースが多いです。スクールに通う場合、初年度の入学金や学費が発生します。
しかし、通信講座の場合は、教材費がメインとなるため、通学よりも安く学習できる傾向にあります。なるべく費用を抑えて学習したいと考える方には、通信講座がおすすめです。
どんな人がアイリストに向いているか
就職や転職を考える際に、向き不向きが気になるという方は多いでしょう。アイリストに向いている方は、手先が器用で集中力が高い方です。
まつ毛エクステでは、目の周辺に直接触れ、1本1本丁寧に施術する必要があります。手元が少しでもずれてしまうと、目に悪影響を及ぼす恐れもあります。
アイリストのお仕事は、何よりも安全第一で行われることが重要です。そのため、細かい作業を得意とする手先が器用な方が向いています。
また、まつ毛パーマやまつ毛エクステは、平均1時間ほどの施術時間です。目元の状態によっては、さらに時間が掛かることもあります。
長時間にわたって、気の抜けない作業を行うため、集中力が欠かせません。集中力を保つことで、ミスを防げて、作業効率も高まります。
まとめ
アイリストになるためには、美容師免許が必須条件です。美容師免許を取得していない方は、まず免許の取得を目指しましょう。
既に美容師免許を取得しているという方は、アイリストに特化したスクールや通信講座で学習することで、専門的な知識や技術を身につけられます。スクールや通信講座のコースは、学校によって異なるため、自分のライフスタイルに合わせて選択するのがおすすめです。
アイリストのお仕事は、何よりも安全第一で行う必要があります。そのため、手先が器用で集中力が高い方が向いているといえます。
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